白波!
観劇日時/17.12.3 19:00~21:00 劇団名/yhs 公演形態/創立20周年記念 第38回公演 第1419回札幌市民劇場 TGR札幌劇場祭2017参加 脚本・演出・宣伝美術/南参 舞台監督/アクトコール  舞台美術/高村由紀子  照明/上村範康   音響/橋本一生  衣装/アキヨ  制作/木戸もえみ  題字/大高絵里 劇場名/ことに コンカリーニョ 出演者/日本駄右衛門=小林エレキ  弁天小僧菊之助=深浦佑太     南郷力丸=櫻井保一  赤星十三郎=青木玖瑠子  忠信利平=能登英輔          ☆ 玉島逸当=重堂元樹  青砥藤綱=城島イケル  徳川家守=棚田満 おかんキテイ=氏家啓  オトコキテイ=最上怜香 お嬢キテイ=長麻美   アルト=小原アルト モリカ=佐藤杜花    マナ=上総真奈  おとせ=岡今日子 千寿=曽我夕子  北上兆蔵=南参(Wでテツヤ)

百年の時代を超える義賊の物語

 〝白波〟とは盗賊の事であり〝白波五人男〟とはその集団で一時代を築いた一種のヒーローである。僕の感覚ではこの〝白波五人男〟は、富者から奪った金銭を貧者に配る「義賊」だという印象が強い。
 江戸時代に活躍したと思われる〝白波五人男〟たちが何故か現代社会にそれぞれの位置で生き残っていたという荒唐無稽の設定で、この話は始まる。
 彼らは仮想通貨の財宝を狙って新たに五人組を立て直して現代の〝五人男〟として暗躍する。この奇想天外の設定と活躍が、現代社会の文明崩壊の懐疑を抉り出すわけだ。忠信利平が普通のサラリーマンでその家族との日常風景がこれまた異常でしかも可笑しい。全編がこの雰囲気なのだ。何故かこの舞台、さっき観た『Going 彼女 ―手と羽根―』と、スケールの違いは別として、心境が似ている気がするのだった。
 ところで、仮想通貨とは現実には存在しない通貨だと思っていたのだが、それを盗むとはどういう技術なのだろうかと余計な事に悩んでいた。
 ネットで調べると以下の定義が書いてあった
 「物品を購入し、若しくは借り受け、又は役務の提供を受ける場合に、これらの代価の弁済のために不特定の者に対して使用することができ、かつ、不特定の者を相手方として購入及び売却を行うことができる財産的価値であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの」又は「不特定の者を相手方として相互に交換を行うことができる財産的価値であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの」
 だが、これを読んでも僕の頭はますます混乱するだけで全く意味不明である。