ビバーク
観劇日時/17.11.9 19:30~20:50 劇団名/NEXTAGE 公演回数/第4回 原案/増澤ノゾム  脚本/岩田雄二・山田マサル・NEXTAGE 演出/山田マサル・NEXTAGE 美術/わたなべじゅんいち  照明/相馬寛之  照明操作/斎藤希季 音響/五十嵐雅生  映像制作/山田マサル  映像助手/香泉奈子 衣装協力/ロゴスショップ札幌店  宣伝美術・グッズデザイン/戸澤亮 宣伝写真/奥山奈々  撮影協力/北海道アイスパビリオン  協力/上田知・小島達子 企画・制作/クリエイテイブオフイスキュー 劇場名/BLOCH 出演者/田中温子・佐藤亮太・戸澤亮・赤谷祥次郎・熊谷嶺

死に直面する人たち

 それぞれの理由で冬山に登った個人個人の、それぞれ初対面の4人が、猛吹雪の為に雪洞に閉じ込められ動きが取れなくなる。この舞台に登場するのは5人なのだが、一人は4人の中の一人の妄想の人物らしい。
携帯電話も区域外で外部との連絡が取れないから、とにかく動かずに吹雪が止むのを待って脱出するしかない。それぞれにはそれぞれの理由があるから中々、一致協力したり食料を分け合ったりすることが出来ない。
 一人一人のその理由を、他の人物たちが当事者の関係する人物を演じて説明される。それは全て自分本意な理由なのだ。徐々にその一人一人の意識が際立ってくるのだが、それは死にたくないだけだ。だが今の状況ではその保証は全くない。どうなるのかひたすら待つだけだ。
 死に直面した人たちの生き方を顧みる……だが冷静に、それをすることも出来ない。大雪崩の音を聞きながら不安の中でカットアウト――
 偶然だろうが、今日の昼公演で観たの『月のツカイ』と、この『ビバーク』は共に増澤ノゾムの作品だった。