月のカケラ  観劇日時/17.4.22 19:30~20:50 企画・制作/MORROW 小西順
脚本/刈田順也  演出/羽立喬介  振付/品田彩
劇場名/シアターZOO
出演者/ 社長=羽立喬介  バーテンダー=刈田順也(ダンサー) シンガー=Ellie  ダンサー=品田彩・Coji 演奏=伊原Anikki広志・西岡ヒデロー

Full moonだった月のカケラ

最も新しいと思われる歌とダンスが、男女7人のシンガーとダンサーによって繰り広げられる。物語そのものは平凡な男女関係の軋轢、つまり二人のダンサーがここに居ない一人の男性を巡って強烈で複雑な関係の縺れを争う訳だけど、それだけの話で、それを初めて観るようなねっとりしたダンスと聞いたことも無いような歌唱で闘争の様子を表現し、それに絡まる男たちの動きもダンスというかアクロバットのような象徴的な動きで表現する。それは見様によっては奇妙な見世物として面白い見ものでもある。
演劇としては素朴過ぎて単純だけども、それを表現する音楽とダンスは初めてみたような新鮮なインパクトはあった。だがコンテンポラリイ・ダンスを初めて観た時に受けた強烈な表現が表す意味の内容とそのショックは、この舞台には全く無かった。
「月のカケラ」というバーが混乱で誰も居なくなった翌日、バーテンダーが出勤すると、このバーは「   Full moon」という名のバーであった。という落ち……これは何を言わんとしたのか?