ウインダミア卿夫人の扇
 観劇日時/17.5.28 18:00~20:10  劇団名/北翔舞台芸術2年目定期公演  公演回数/vel.25
 作/オスカー・ワイルド  演出/森一生  舞台監督/秋元弥生  照明/秋元弥生・坂本菜々子  音響/久松祐真  衣装・メイク・小道具/工藤花・佐々木やすほ  制作/竹中美佳・坂本菜々子  宣伝美術/秋元弥生・仁木わかな  一年生スタッフ/
   島影敢太・エクウエレ メリー・苑情・田口一花・小片梨瑚・国田奈々・    寺田紗・山田美紅・山森きらら
 劇場名/ポルトホール
 出演者/
ウインダミア卿=高見誠       ダーリントン卿=石川也哉子 オーガスタス ロートン卿=佐藤潤一朗  セシル グレアム=中村彩子 ダンビー=門脇美穂           ホッパー=塩田蒼唯   サー ジェイムズ ロイストン=小峰彩花  ガイ バークリー=山田龍 ラフォード=越前谷祐之介   パーカー=櫻井奈美
          ☆
ウインダミア卿夫人=櫻田香里     ベリック公爵夫人=霜沢花朋 アガサ カーライル嬢=川潟芽以     プリムデイル卿夫人=山田帆乃香 クーパークーパー夫人=長原あおい  スタッドフィールド卿夫人=小場あさひ ジェドバラー卿夫人=法村月愛 グレアム嬢=福澤李緒         アーリン夫人=仁木わかな

いわゆる人情喜劇

タイトルだけは知っていたけど中々実際にその戯曲を読んだり舞台を観ることの出来ない作品を、勉強の為に取り上げるこの学生たちの姿勢は、僕たち観客にとってもとても貴重なチャンスでもある。
この舞台は、今の言葉でいえば〝人情喜劇〟とでも言おうか、頽廃した上流貴族の乱れた不倫の交錯の中で、その環境にある立場を反省した娘・ウインダミア卿夫人の現場に偶然居合わせた、そのウインダミア卿夫人が幼い頃に離別したので全く知らない実母のアーリン夫人が、娘の持っていた扇を使って身代わりになると言うお話。
助けられた娘であるウインダミア卿夫人はお礼を言いたいが、アーリン夫人は真実を言外しないことが本当のお礼であると硬く口止めする。
扇は16世紀に日本からヨーロッパに渡ったとされる。この戯曲は19世紀イギリスの話だから、日本の特産品であるぜいたく品が話の芯であることに別の関心が出てきた。
学生の演技者たちは一生懸命に勉強しているのは判るけれども、暗記した台詞をひたすら読むだけの感じだったが、さすがにウインダミア卿夫人とアーリン夫人の二人、それにパーカーという下僕の存在感が印象的だった。
男子学生が少ないのか男役を女性が演じているのが何人か居て、ちょっと違和感が強かった。