拝啓 臆病者共

観劇日時/16.11.19 14:00~15:50
劇団名/木製ボイジャー14号

脚本・演出/鎌塚慎平  照明/山本雄飛  
音響/渥美光  舞台美術/前田透
舞台監督/しまだあきひろ  小道具/勝見慧  衣装/おかしゅんすけ
宣伝美術/山本眞綾  題字/宮森峻也  
制作/泉香奈子・もくめ・川端香奈

劇場名/BLOCH

出演者/ 自死願望者グループ
高山祐輔=谷村卓朗 明石日向子=山口鯨 岸六郎=宮森峻也
野間口陽大=井上嵩之 長谷川翔=高田敬介 菊池華=小川沙織

失意をぶっ飛ばすグループ
高山健介=遠藤洋平 佐野優子=朱希 相内昇=おかしゅんすけ
高田完=木山正太 野中秀平=西村颯馬 木嶋洋太=前田透

頭でっかちの人生論

様ざまな失意の果てに絶望し死を覚悟したが一人では死に切れず、同じ悩みを持つ人たちがネットで連絡してボロ屋に集まり、皆一緒に死のうとする6人の男女。この話って何時か何処かで聞いたことがあるような気がしながら観ていた。小説だったか舞台だったか……
あと一人の同志が時間に遅れているので、その人を待つ間に急に気が変わって逃げようとしたり、都合の良い自己弁護を語り出したり……
この場所には、同じ失意の人たちが逆に底抜けに明るく陽気に騒いで、憂さをブッ飛ばそうという人たちが歌って踊って大騒動の別の集団がいる。
先のグループの中の2人は待ちきれずに一人二人と自死してゆく。残った四人は、遅れた最後のC少年を待ちきれずに固まりあってそれでも死に切れず四人抱き合って泣き崩れる。一方、騒いでいる六人はそれぞれ気を取り直したように一人二人と去ってゆく。

集団自殺は実際にあった話だと思うが、この舞台は余りにも理論のぶつけ合いだけが強すぎてリアリティが薄い。ときどき眠くなるほどだった。