注文の多い料理店

観劇日時/16.10.22 14:00 ~15:15
公演形態/シアターZOO企画【Re:Z】 ゲキたま(劇のたまご)

原作/宮澤賢治  構成・演出/清水友陽  音楽/斎藤歩
照明/清水洋和  舞台美術/高村由紀子  衣装/岡本嚇子
マイム指導/山田ヒデノリ  振付/櫻井ヒロ
プロデューサー/清水友陽
絵/小山友子  宣伝美術/小島達子

劇場名/シアターZOO

出演/すがの公・櫻井ヒロ・田中春彦・宮田圭子・成田愛花・高子未来

原作の真髄は?

賢治作品の真髄を、どう表現するのかという期待と、一方で制作者側は、この作品の幻想を幼い世代に、どのように伝えるのかという努力。何かその二つの思惑が大きく食い違ったような舞台だと感じられた。
開演直後、タキシードにシルクハットの紳士がトランクの重さを魅せる一種のマジックショーを演じて観客の子ども達を幻想の世界へ誘う。
普通の大人の観客は一種のお遊びとして極端に言えば面倒くさい余計で邪魔なシーンだと思いかねない。

本編に入っても、そういう観劇ビジターでもあるらしい5・6歳児~7・8歳児を意識したようにみえる表現法が逆に邪魔をして、この原作の物語の本質を深く掘り下げられない焦慮感が強まる。「ゲキたま」としての素材なのか、『注文の多い料理店』の何を表現しようとするのか、その辺が曖昧のように感じて欲求不満が残った。