鱗を売る店

観劇日時/16.9.25 17:00~18:30
劇団名/清水企画  公演回数/第20回公演

作・演出/清水友陽  
スタッフ/岩田知佳・梶原芙美子・中川有子・下島小麦
振付/中川原しをり

劇場名/よりiどこ おのべか

出演者/男・爺さん=赤坂嘉謙   人魚・ママ=畑山洋子
少女・うりこ姫=中塚有里   萬屋・船頭=小林テルヲ
婆さん=高石有紀   犬1=奈良有希子   犬2=小林利律子

死の果てまで究極を求める旅

 時間も空間も自在に交錯するので物語を文章で説明するのは難しい。
 中学を退学し家出した少女は、人魚になりたかった。人魚の鱗を食べると人魚になれるという伝説を信じて人魚を求める旅に出る。
 彼女は中学時代に学芸会で人魚姫の人魚役になりたかった。だが強力なライバルがいて、相手役の男子はこのライバルと組めなくなるのを悲観して自殺し、それを知ったライバルは役を降りる。
 少女は人魚になれると思い込み、その後は盛り場や人魚の見世物小屋で売子のアルバイト、つまり「うりこ姫」をしながら、何とか本当の人魚に成るべく人魚の鱗を捜し求め続ける。そしてそれは死を臨む断崖の果てまでも行く船旅でもあったのだ……
 純粋で幻想的な、唯一絶対を信じてひたすら追究する生き方の一つの典型的な物語であろうか?