僕らは宇宙のバランスを守る ~もしくはマウス107~

観劇日時/15.12.13 13:00~14:10
劇団名/Tom Tom–Kiror
公演回数/劇団 トムトム–キロル10周年記念 公演

脚本/田中彰 脚色/赤玉文太 演出/三上和世
照明/豊島勉 音響/仁木麻子
制作/劇団Tom Tom– Kiror
special Thanks/劇工舎ルート・T☆Sproject

劇場名/旭川・練庵

出演者/
みうら沙絵・山本幸枝・川上ケンジ
三上和世・高井尚樹・島野浩一
塩野谷ひとみ・末山恵・白川勝裕
高橋ススム・中村春貴・日向峰子・妻鳥静香

先端科学の極度の発達による歪み

宇宙には沢山のロケットが打ち上げられ、その廃棄された残骸で宇宙空間にゴミの川が出来る。その調査をするために宇宙船に研究員がアンドロイドと人工知能研究のマウスを伴って宇宙空間での研究を進めている。
一方、地上の人工知能研究者たちは、利害関係の摩擦による葛藤が激しくなり、宇宙船の中でも人間関係のもつれの解明が露わになる。
二つの話が別々に展開し、その繋がりが分かりにくい。しかも登場人物が多く、その相関関係も分かりにくい。ほとんどが会話劇であり、しかも先端科学用語の羅列で話が進むため一層理解が困難だ。なにか劇画を観てる様な気がするが、付いていけないのが残念だ。
恐らく科学技術の極度の発達による歪みを客観視し、それにどう対応するのかという話であろうかと思うのだが、人間とアンドロイドとの噛み合わない話など事実の理解に苦しみ焦慮感が大きい。
狭苦しく真っ黒の壁に囲まれた空間が、いかにも宇宙空間らしい雰囲気を感じさせるのだが、観客がギリギリまで入って、僕の席から上手の観客が舞台にはみ出しているのが興を削いだのがちょっと気になった。