おしまいのしるし

観劇日時/15.3.29. 13:00~14:40
劇団名/空晴
公演回数/第13回公演

作・演出/岡部尚子 舞台監督/青野守浩
照明/西崎浩造 音響/奥村威
音楽/金佑龍 宣伝美術/一色小輔
宣伝写真/衛藤キヨコ 劇団員/川下ともこ
制作/岡部尚子・平本光司 公演制作/岡本康子 企画・製作/空晴

劇場名/シアターZOO

出演者/上瀧昇一郎・小池裕之・上田康人・古谷ちさ・
南川泰規・小川菜摘・岡部尚子

リアリティのないサプライズは笑えない

 触れれば倒れそうなチャチな舞台装置のベランダの手摺。広いベランダだから起きた事件なのに、狭い劇場空間ではこの事件にリアリティが感じられない。
 行き違いの原因を言い訳合戦に負い被せて、原因不明のまま引っ張る、おそらく現実には在り得ない無理な展開。オーバーアクションによるリアリティのない演技。
 家長である祖父の定年退職のサプライズ歓迎祝いの準備中に、ずっと以前にこの家を出た祖父の妹と祖父の長男が突然にこの家を訪れるというサプライズで、事態が混乱したという結末、これなら無理に言い訳をする理由が薄弱だ。
 折角の歓迎会が祖父当人の突発インフルエンザで延期になるという安易なラスト・シーン、これも取ってつけたような結末。
 プラス志向の母の新しい結婚相手とその弟なども絡んで話がややこしくなるという事件の連発だが全くリアリティが無い。単なるドタバタ笑劇だが全く笑えない。バカバカしくなる。
 リアリティのある納得できる展開の中でのサプライズこそが劇的表現なのだ。