螺鈿の宝石箱

観劇日時/15.3.25. 20:00~21:10
劇団名/シアター・ラグ・203

作・演出/村松幹男 音楽/今井大蛇丸
音響オペレーター/村松幹男 照明オペレーター/平井伸之
出演/田中玲枝・瀬戸睦代

劇場名/ラグリグラ劇場

別の観方を誘う力

 初演の13年4月~5月と3ステージを観てから2年目に今度の再演を観た。印象がガラリと違った。初演ではあくまでも一人の女性の自己葛藤とみて、それは理論的にはその通りなのだが、それを分かっていながら、このステージでは別の二人の女性の葛藤と言う風に感じられたのだ。そう思って観ていると、これはもっと若い女性同士だったらどんな風になるだろうか? もっと変えて男同士だったらどんな感じになるだろうか、親子・兄弟・姉妹だったらなどと、どんどん余分な感想というか妄想が膨らんでくる。
 これは文字通り邪悪な妄想なのかも知れないのだが、そんなことまで空想させる戯曲って意外に深みがあって別な興味を起こさせる凄い力を持っているのではないかなどと観ていた。

 初見の詳しい内容については『続・観劇片々』41号に詳細に述べているが、今回も基本はおそらく変わらない。