テッペンパレード   第一日目

観劇日時/15.3.19. 19:30~21:10
劇団名/yhs
 
脚本・脚色・構成・演出/南参 『117』脚本/ミヤザキカヅヒサ
舞台監督/高橋詳幸 照明/上村範康
音響/橋本一生 制作/水戸もえみ
WEB/佐藤一篤 小道具/後藤貴子
衣装/蛯名里美・宮永麻衣 
「アメイジング・グレイス」歌唱/福地美乃・遊佐悦子
制作協力/NPO法人コンカリーニョ

劇場名/教育文化会館小ホール

演目1  駆け込み訴え

原作・太宰治 
出演/小林エレキ

 愛と慕情、嫉妬と殺意の狂的な幻想を縫いぐるみの人形たちを使って熱演する。ラストはユダ……金がすべての結論。この原作を実にうまく、そのエッセンスを強烈に劇的に表現した小林エレキの圧倒的な力技に吸い込まれる。

演目2  World is mine

南参・新作
出演/櫻井保一・曽我夕子・最上朋香・那智良知・戸嶋智美・上西佑樹・柴田知佳・
城島イケル
 
 全員が演じる、いわゆる一発ナンセンスコントの連続展開。考えるな! 感じろ! の世界。英語ギャグ、小学生のバトルなど何でもありの爆発・混沌……

演目3  何でもいい

出演/能登英輔・楽太郎・青木玖璃子
 

 放火殺人容疑者の取り調べギャグ。容疑者と捜査員たちとの丁々発止の限界に迫るが最後にズッコケル。

演目4  20世紀yhs

出演/南参・小原アルト・イシハラノリアキ・三宅亜矢・能登英輔・小林エレキ・
青木玖璃子
 

 =続けて同じような舞台を観たので、詳細の記憶がない。=

演目5  春よ来いマジで本当に頼むから

出演/櫻井保一・氏次啓・山崎孝宏・最上萌香・青木玖璃子・戸嶋智美・曽我夕子・
越智良知

 若い人たちが卒業祝い・就職祝い・成人式・結婚式に次々と集まり、その度に過去を思い出し揃って二次会へ行く人たち、落ちこぼれて失意に帰る奴は決まっている。
その間じゅう先生は何時も酔っぱらってマイク独占で帰らぬ青春の唄を一人で歌っている。最後は先生の臨終だったが先生の唄っていた歌を皆はラップで合唱する。
初演の時にある審査員が、ラストの先生の葬式シーンは不要だと言ったが、僕はこのシーンがあるからこそ哀愁が極まるのだと思って反対した。作者の南参氏は開き直って、先生が死なないバージョンを創り、この原作を今日、そして新しい作品を明日に上演するという試みで、その意気や爽快で明日が楽しみだ。
 今日の舞台は初演が面白かったと同じ感想で、短編ではあるけれどもコミカルな展開で哀愁感の強い堪能出来た良い舞台であった。