ようこそ サンターランドへ

鑑賞日時/14,11,15. 11:00~12:15
劇団名/ぐるーぷえるむの森

公演形態/20周年記念公演 レオと一緒に……
脚本・演出/杉本明美 音楽/Yukii

DVD『サンタの赤いぼうし』『サンタへの手紙』
作/Amy&Leo の2本上映

舞台構成・舞台監督/遠山洋魅 演出/杉本明美 
照明/遠山洋魅 音響/沼本美和
DVD編集・操作/近川富美 イラスト/山田和子 
道具/ぐるーぷえるむの森
宣材構成/杉本明美 協力/やまびこ座

劇場名/やまびこ座

期待通りの表現力

 2年前に若くして亡くなったこの劇団の創立者の一人で、レオこと榎本玲子さんと一緒に20周年を迎えたかったために、追悼の意味を兼ねて彼女が中心になって創った2本の舞台記録のDVD上映である。
 やまびこ座の客席も舞台もクリスマス・パーティ風に飾って劇団員はサンタやトナカイの衣装で出迎え、上映の前後は歌って踊って観客と一緒に楽しむ趣向だ。
 お母さんたちで作っている劇団なので、演劇を道具に使って子どもたちと遊ぶ集団だろうと思っていた。もちろんそれが悪いと言う訳じゃない。演劇にはそういう力もあるわけだけど、2年前の劇場祭で『あらしのよるに』を観るまでは舞台の成果には先入観で疑問を持っていた。それが、その『あらしのよるに』を観て、その舞台創りの本格的な成果に驚嘆したのだ。
 今日は、過去の舞台の記録DVDだけど僕は舞台を観ていなかったので大いに期待した。表現力は期待通りだったけど、ちょっと気になったのは、今日は上映されなかった『あらしのよるに』を含めて3本の作品を観ると各出演者の演技がパターン化しているように見えたことだ。良く言えば個性が強いと言う事だろうか?
 それともう一つは、今日の2篇は『あらしの夜に』に比べて物語が直接的な教訓だったことだ。『赤い帽子』は思いやりとか正直な心の顕彰だし、『サンタへの手紙』は想い出を大事にするハートの暖かさであり、そのこと自体は悪いことじゃないし上手く創っているけれども、ちょっとあからさまに教訓的だったのが気になった。