映画  ジゴロ・イン・ニューヨーク

鑑賞日時/14.10.18. 14:20~15:40
配給/GAGA
 
監督・脚本・主演/ジョン・タトゥーロ & 俳優としてさえない花屋のバイト
共演/ウディ・アレン=失業中の元・本屋の店主
女性の共演者/ヴァネッサ・バラディ=聖職者の未亡人 
シャロン・ストーン=女医

劇場名/札幌 シアターキノ

 ジゴロって地元のゴロツキだとばかり思って、余り良い印象はないが所詮は小物だとばかり思っていた。イヤ誤解していた。これを観るために改めて辞書を引くと「gigolo」とは「女に養われる男、ひも」などと書かれている。(研究社「リーダーズ英和辞典」)
 つまりこの映画は、失業者の元・本屋の店主が考えて友人のさえないバイト男をジゴロに仕立ててニューヨークの街中で起こす意外な純愛物語なのだ。ちょっと好都合な話なのだが、この出演者が演じるとなんだかリアリティが強くて、何となく納得させられ暖かい気持ちになってしまう。典型的なアメリカン・ラブストーリィ映画だ。
 特に印象的なのは、二枚目のタトゥーロが花屋のバイトという意外な存在と、初老のアレンのコンビがとても楽しい。アレンのちょっと剽軽な発声が馴染みやすくて観ている者の心に入り込んでくる。
 大都会の孤独と、その合間を優しく暖かく人情が包み込んでいくような展開に見とれてしまう、現実には在り得ないような一種の夢物語であろうか。