演 目
Romantic 93 % コロコロ
観劇日時/13.12.15. 18:00〜19:20
劇団名/演劇集合体マキニュム
原案/俳優トレーニング2013冬メンバー 作・演出/槇文彦
舞台監督部/廣井雅人・山下紗絢子・齊藤文彦
演出助手/塚越滉一 小道具/千葉まりの 衣装/小野寺舞 音響/中井孝太郎
舞台美術/Helena・笹木香里・渡辺早紀・吉田仁志・ジュンコH 
照明プラン/中村康二 照明操作/槙島雅子 広報イメージ画/齊藤文彦
制作/小島梨沙子・槇文彦・野田里沙
出演/中村康二・渡辺早紀・槇文彦・千葉まりの・小島梨沙子・廣井雅人・小野寺舞・塚越滉一・齊藤文彦・吉田仁志・野田里沙・笹木香里・山下紗絢子
劇場名/studio Mk-Boo!

不条理の笑劇

 札幌らしいある街のクリスマスイブ、大勢のカップルたちでにぎわっているが突然の落雷で真っ暗になり、気が付くと相手が別人に変わっている。次々に現れるカップルたちは皆んな相手が知らない人に変わっている。
 最初は慌てるのだが、その中に何となく既成事実としてその違う相手を認めてしまうことに違和感がなくなったり、逆に現状肯定や、それ以上の新しい関係に希望を持ったりしていく。
そんな不思議な展開が軽妙な笑いを促しながら進んで行く。感覚的には一種の不道徳感や後ろめたさを引きずりながらも、何となく冒険的な期待感も感じさせながら……
やがて雷鳴が起こり再度の落雷の予兆が起きたところで幕が降りる。と書いたのはかなり観客としての過剰な期待なのだ。こんな面白さを感じさせながら実際はそれほどの際どさもメリハリも足りずに、僕の期待には届かなかったが、その芽はあったと思われる。
『マキニュウム』は05年6月『夏のひまわり』という作品を観て「地震と津波という極限状況の中における人々の心理の微妙な齟齬という群衆心理劇」(当時の僕の観劇記の一部)という舞台を創った劇団である。何時もそこを原点に大いに期待しているから今度の舞台も、ちょっと隔靴掻痒の感じが否めなかったのだった。