演 目
とくべつ
あなたとくべつ・第3話

公演日時/13.7.6. 15:00〜16:45
劇団名/パインソー 
上演形態/パインソー6th はるなつれんぞくきかく2013
脚本/川尻恵太 脚色/パインソー 演出/山田マサル
照明/樋口優里 音響/奥山奈々 舞台装置/上田知 主題歌/あらいふとし
映像/上田龍成 制作/藤谷真由美・前田ゆりか 
劇場名/BLOCH

人間関係を二つの特別な関係でみる物語

 二つの舞台が描かれる。一つは、セクシーヨットスクールという、かつて世を騒がした戸塚ヨットスクールみたいな学校だ。独裁的で凶暴な女教師(=藤谷真由美)と、それに素直に一生懸命に従う7人の男子生徒(=赤谷翔次郎・氏次啓・谷村卓朗・熊谷嶺・潮見太郎・阿部和人・高山龍)。この関係。
 もう一つは浅草の焼き鳥屋、ホモの店主(=赤谷翔次郎)と店員、その店で食中毒を起こして廃人になった姉(=きむらゆうか)と賠償を求める妹(=山崎亜莉紗)。焼かれる鳥(=大和田舞)は何の象徴なのか。
 いずれも男女の特別な関係をある面で考察するとどうなるかということを、ある特別なシチュエーシュンに当てはめて考えてみようという物語らしい。
 全編、銃撃音が鳴り響き、その都度簡単に人が死ぬのだが、次の瞬間には生き返っている。この描き方、何かで観たことがある。きっと劇画なんだろうと思うが、若い
小劇場ではよくあるパターンだと思う。
 動きは切れが良く台詞も綺麗に届くから、表現力は確かな力を感じる。だがリアリティのない観念的な物語は一向に観客である僕の心に届かない。舞台中央に置かれた円型で白い中央が凹んだような台座は何を表すのか?
 このようにすべてが抽象的で意味の分からない表現ばかりで疲れる。