■■編集後記■■


近代古典                          13年10月7日
最近、僕のいわゆる近代古典や、それをモチーフにしたと思われる作品がとても多いような気がする。僕はそもそも演劇を創るということは戯曲を創ることが基本だと言ってきた。だが最近、こういう状勢に考え直さざるを得ないのではないのかと思わざるを得ないような気もしてくる。このことは少し前にも書いたことがある。
つまり良い舞台を創るのは良い戯曲を創ることが基本だが、既成の良い戯曲を再検討・再評価をしてもっと良い舞台を創る作業も演劇の一つの作業なのではないのかと考えるようになってきたのだ。それほどに、そういう舞台が多いような気がする。
では良い舞台とはどんな舞台なのか? 一口には言えない。それを求めて舞台を探し続けているとしか言いようがない。逃げ口上のようにも聞こえるが、有無を言わさずに唸るような舞台をぜひ観たい。

身辺雑記                          13年10月16日
 10月に入ってから札幌座の韓国公演を観に行ってソウルで遊んで来たり、海流座の深川公演に参加する地元の方たちをちょっと手伝ってみたり、新しい集団が歩き出したのに力を入れたり、何とも落ち付かない日々だ。
 そして、それは11月に入っても延々と続いている。僕は舞台を観るだけにしたいのだが中々そうもいかない。
もっとも新しい集団は僕も全面賛成したその一員なのだから、今さら愚痴を言えた義理じゃないのだが……