演 目
短いのん。
観劇日時/13.6.7. 17:30 19:45
劇団名/イレブン☆ナイン
上演形態/ショートレパートリー
作・演出/納谷真大 照明/上村範康 音響/奥山奈々 
美術・舞台監督/上田知 音楽製作/明逸人 衣装/小林泉 
宣伝美術/小島達子・江田由紀浩 
制作/澤田未来・岩本佳保里・山田育子・神谷詩織
プロデユーサー/カジタシノブ
劇場名/サンプラザ劇場

短編を並べて何かに挑戦する長編にした

 劇団イブン☆ナインがかつて「劇王」で上演した3作の短編劇と札幌教育文化会館の短編演劇祭で優勝した1編、それに新作の1編を取り込んで一編の長編のように纏めた作品である。
 劇王に出品する作品を創る苦労をテーマにした『オッツカッツ』が12年の「劇王」に参加した作品で、劇を創る葛藤の物語であり、それを全体を纏めるような位置に置いた。そして後の4編をその苦労した劇作の成果作品として繋げたのだが、それ全体が、何かに向かって苦悩する人たちの群像を描いた一つの長編のように表現された。
 13年「劇王」参加の『失うものを手に入れる』は、異常な状況の中で、果たせなかった何かを手に入れようとした話しであり、11年「劇王」参加の『ひょうりいったい』は、オセロを勝負する男女の関係が新しい人間関係を創っていく話であり、新作『アーユーレイディ?』は出発する女の挑戦。そして11年の「教文・短編演劇祭」優勝作品『俺はジャッジャー!!』は売れない老役者のこれもやはり挑戦の結果の哀愁話とも思える。
 こう並べると、常に新しい期待に向かって何かを求めて挑戦するという何とも若々しいとも感じられる物語だったが、いかにも寄せ集めのような気もして残る印象が弱いのが気になる。何だか無理に寄せ集めたら偶然に長編に纏まったというような感じがしないでもない。逆に考えれば作者はいつも同じテーマで作劇をしているのかな? と思わないでもないのだが……
出演者は多数のため割愛する。