演 目
螺鈿の宝石箱
観劇日時/13.4.10. 20:00〜21:15
劇団名/シアター・ラグ・203
上演形態/水曜劇場
作・演出/村松幹男 
音楽/今井大蛇丸 音響オペ/田中玲枝 照明オペ/平井伸之 
宣伝美術/久保田さゆり

立体的で抒情詩的な演劇

 一人暮らしの多分30女・B(=瀬戸睦代)は、今夜は男とディナーの約束だ。おめかしして鏡の前でナルシズムを満喫している。同居している女性・A(=久保田さゆり)は、そんな女性・Bを祝福している。
 Bには様々な屈折はあるけれども、今の彼女は多分に幸せの頂点だ。女性・Aは、冷静に彼女・Bを見ながら静かに後押しをしているらしい雰囲気。だが彼からの電話は要領を得ない、焦る女・B、冷静に詩を読み聞かせる女・A。
 女・Bは目前の幸せを充分に期待しながら何となく倦怠している。本当に信じられるのか。女・Aは静かに優しく、そんな女・Bを諭し慰め激励する。
 これは女・Bの心の中の二つの葛藤する心境を二人の女として表現している一種の抒情詩なのではないのだろうか……