演 目
いつまでも忘れないから
観劇日時/13.3.17. 14:00〜16:10
上演集団名/拓大ミユージカル実行委員会
公演回数/第29回
脚本・音楽監督・作曲/土門裕之(教授)
制作全体指導/福沢良一(客員教授)
演出/山田克己(准教授) 演技指導/前田順二(講師)
舞台美術監督/小西修一(教授)
衣装・メイク・ダンス指導/藤井綾子(講師) 衣装・メイク/淀野順子(助教) 
歌唱指導/山本徹浄(講師) 事務局/勝谷友一(教授)
事務局/岡健吾(准教授) 事務局/保坂和貴(助教)
照明/河野哲男 音響/富田雅之・齋藤力 
舞台美術/菊地清大
学生スタッフ=総務・会計・渉外・広報/22名
音響/4名 舞台監督/4名 衣装・メイク/12名 舞台美術/44名
キャスト/47名    学生総計/133名
特別出演/早崎優美
劇場名/深川市文化交流ホール「み・らい」

劇という作品を創る意義

 いつも言っていることなのだが、この拓大ミユージカルの技術は確かに素晴らしい。演出・演技はもちろん舞台装置も近年表現技術が良くなったし、歌唱もダンスも、学生劇団には珍しく先輩から後輩への積み重ねが感じられる。
 だが問題は根本であるべき戯曲の思想が浅いのだ。しかもこの戯曲は土門教授の創作であり、おそらく参加している学生たちは、その戯曲にまったく参加していないらしいということが実に不思議な感じがする。
 学生たちが演劇を創るということは、戯曲を創ることから始めなければならない。既成作品を使うのなら、その作品に対する思いが無ければならない。それが感じられないから何のために演劇を創っているのか分からない。
 共同で一つの作業を仕上げて感動を共有する、という教育理念が、この舞台を創り上げる基本らしいが、それだけでは実に勿体ない。何を、どういうものを創るのだという基本概念が感じられないのが、根本的な欠陥だと思われる。今年もそういう虚しさを強く感じたのだ。