演 目
十一匹のねこ
観劇日時/12.11.24. 14:00〜15:15
劇団名/ヒューマンアカデミー札幌校
公演回数/パフォーミングアーツカレッジ第7期卒業公演
作/井上ひさし 演出/甲斐大輔
出演/A組・B組の合計で23名(A組の「にゃん十」が双児なので23名となる)
劇場名/コンカリーニョ

生きるエネルギーの力強さが決定的に不足

 10匹の野良猫たちが都会の片隅で飢えて居たとき、知恵と力のある一匹の猫が先に立って大きな湖に住む巨大な魚を餌にするべく冒険の旅に出る。
 おなじみの物語だが、何年かの後、その湖で豊かになった猫たちは繁栄の都会を築きあげたのだが、結局は、同じ矛盾の世界に陥ることになるという皮肉……
 理想を達成した後の欲望と繰り返す現実の姿。ミユージカルとして歌もダンスもそつなくこなすが、力強さが足りないように思われる。全体に綺麗に纏まってはいるのだが線が細く弱々しい。肝心の生きるエネルギーが感じられない。
 パンフレットにはプロの舞台として観てほしいと書いてあったが、開演後、ザワザワと入ってくる客に気を取られて落ち着かない。それを案内する係員も傍若無人で、席に落ち着いた我々に無頓着で舞台に集中できない。何がプロの仕事だ。そこから始めなければならない。