演 目 ゲズントハイト 観劇日時/12.11.4. 17:00〜19:20 劇団名/ナイスコンプレックス 上演形態/日本縦断旅 公演回数/第18回 作・演出/キムラ真 宣伝美術/川口岳仁 宣伝撮影/栗栖誠紀 制作/佐藤希 舞台監督・美術/上田知 照明/大橋はるな 音響/橋本一生・三浦一歩 企画・製作/ナイスコンプレックス・合同会社アンデム 劇場名/シアターZOO |
道化に生活感が無いのが決定的な欠陥 難病の小児患者たちを喜ばせ生きる元気を持ってもらおうと、挫折した芸人・木村直人(=キムラ真)は、同じグループの友人・広瀬守(=小松悟)を誘って、ある総合病院を訪れ道化を演じることを療養のプログラムに入れてくれるように頼みこむ。 無理解な看護師長・糸井薫(=石橋玲)や生煮えの院長・梨田栄一郎(=赤眞秀輝)たちの大きな抵抗を乗り越えながら、徐々に患者である5人の子どもたち(村松亜希子=茎津このみ・新保華子=中井あすみ・武田久子=丹羽希恵・田中理子=安部智美・田中祥子=小林あかね)にとって必要な人となる。 この新しい使命感は素晴らしい仕事だし説得力もあるけれども、現実にこの道化師たちがどうやって暮らして居るのかが判らず、リアリティが薄いから理想主義の気負いだけが浮いていて感情移入が出来ない。 それに反して、亜希子の父(=吉田真生)はかつて同じグループの芸人だったのだが、今は被り物の怪獣役で生計を立てているというリアリティが厳然としてある。 役者たちは堅実な演技で、それぞれの個性がはっきりと出ており葛藤・対立が上手く表現されている。特に子供たちを演じる大人の役者たちに全くの違和感がないのが特筆ものだ。 ついにこの研究を進めている、ある大学病院に認められるというハッピイエンドの人情喜劇であろう。 その他の出演者。医師・稲葉雅文=藤田慶輔 医師・八木俊平=菊地英登 医師・鶴岡洋介=仙石智彬 看護師・小谷野智子=早野実紗 昔の芸人仲間=弦巻啓太 |