演 目
オンディーヌ
観劇日時/12.11.03. 15:00〜16:30
劇団名/TUC+KYOKU
原作/ジャン・ジロドゥ 脚色/橋本一兵
演出/滝沢修 人形監修/沢則行 
舞台監督/吉田千穂・遠州まさき 照明/鈴木静悟
音楽/横田正男・亀川朗 映像演出・宣伝美術/冨田哲司 ヘアメイク/hiroko
衣装・舞台プラン/斎藤もと 小道具制作/たかはしちひろ
人形制作/滝沢修・永桶まりか・永桶宏樹・森三成子 影絵制作/細川絵里子
協力/高野資也・札幌演劇研究室・矢吹英孝
劇場名/やまびこ座

凝り倒れ

 水の妖精オンディーヌと人間の騎士ハンス(=和川祐介)との悲恋物語なのだが、オンディーヌが3人遣いの等身大人形(=たかはしちひろ・斎藤もと・森三成子)だったり、水の世界の王様は1人遣いの人形(=滝沢修)、人形芝居の集団を演じるのが5人の中学生(=三好珠貴・白川さおり・須摩康平・須摩大輔・須摩省吾)、今これを書いていて気が付いたのだがこの3人は兄弟らしいな……舞台では全く分からなかったのだが、それにバレーダンサー(=黒田美幸・蓮見セリナ・堀内まゆみ・永桶まりか)たちが華麗に踊ったり、なかなか手の込んだ仕掛けが盛り沢山なのだが、それらすべてが表面に流れて、物語も人間たちも浮き上がって来ない焦慮感が強まる一方だったのだ。
 トップシーンで6人のダンサーが華やかに小さな笑い声をあげながら踊ると、隣の席の小さな女の子が「あっお魚……」と声を上げたのには、その感性の鋭さ・豊かさに正直驚いた。この純愛物語の哀しさ美しさのすべてを象徴しているようだ。
 この劇場は「こどもの劇場」と銘打たれているせいか、今日も沢山の子供たちが観ていたのだが、皆は静かに見入っていたのが印象的だった。
 その他の出演者。王様・ほか=鷹野学 王妃様・ほか=高野吟子 
侍従=イワオリョウ 学者・ほか=金野翔太。