演 目
 Pair Play Parade
観劇日時/12.5.12. 19:00〜20:50
プロデューサー/谷口健太郎
照明/前田ゆかり 音響/橋本一生 選曲/奥山奈々
劇場名/BLOCH


■演目1  paralle pallet 
劇団名/リリカル・バレット
作・演出/谷口健太郎
出演/谷口健太郎・深浦佑太

 偶然、同じ電車に乗り合わせた初対面の二人の男、一人は登り坂のミュージシャン、一人は幸せ絶頂のサラリーマン。 
そのサラリーマンの妻の元彼がミユージシャンだと分かって互いに互いの幸せを羨やんで最後には互いに祝福して別れるのだが二人同時に振り返る。蟠りが残ったのか?


■演目2  サイヲミル
劇団名/演劇集団 遊罠坊
作・演出/IJIN
出演/浅葱康平・猪股五郎

 賭場を営む二人の男、一人はサイコロの目で偶然に占いが当たったことを利用して相手から利益を得ることで仲違いする。それだけの話から何を見て取るのか?


■演目3  金づる、少女、ハイウエイ
劇団名/Extra Parade
原案/山田マサル 脚本・演出/谷口健太郎
出演/谷口健太郎・山田マサル

 母親から誕生祝いに貰ったたくさんの玩具の破損が現実に起きることから、女は不幸を予言する女となった。
父親はその玩具を製造していた工場の社長だ。その玩具製造会社に一人残った社員と一緒に、予言を利用してその会社を再建する。


■演目4  フリッピング第0話 デフォルト
劇団名/パインソー
脚本/川尻恵太 演出/山田マサル・藤谷真由美

悪徳刑事が証拠を隠滅しようと、極秘裏に少女殺害の現場を部下と捜索するのだが、その部下は上司の行動を疑う。
少女の幽霊が、部下の疑問に音で応答した結果、刑事が探していた書類を見つける。だが拳銃を持つ刑事に部下は絶体絶命となる。
  ☆☆☆☆☆☆
以上の4編を観たのだが、「paralle pallet」の仄かな哀愁を感じさせた舞台以外は、ほとんど理解不能・存在理由不明であった。なぜもっとじっくりと創り込まないのか、じれったい気持ちも強く感じられたのだ。



■演目5  ナランチャ 新作コント集
劇団名/ナランチャ
作・演出/熊谷リョウ
出演/熊谷嶺・中島マコト

 前述の4編の短編演劇上演の幕間を縫って、「ナランチャ」が描く4編の超短編のシュールなコントが演じられる。
むしろナンセンスでシュールなだけ、このコントの方がインパクトが強い。台詞もほとんどなく、無駄とも思えるような長〜い間をとることによる空虚感が面白い。
例えば、そのうちの一つ。
二人の男がパック入りの寿司を持ってきて座る。Aが蓋をあけて握り寿司のネタを一つ食う、残ったシャリをBが取り上げて自分の手に乗せる。3つの寿司が全部そうなる。
次にAはBの海苔巻の一つを取り上げ海苔を外してシャリを食う。Bは最初の3つのシャリで三角おにぎりを握り、外した海苔を巻いてAに差しだす。じっと見つめるAという、ただそれだけだが無性に可笑しいのだ。