演 目
修学旅行
観劇日時/12.3.31. 14:50〜15:50
劇団名/札幌厚別高校演劇部
上演形態/サンピアザ劇場 春の祭典‘12高校演劇部門参加
作/畑澤聖悟 潤色/戸塚直人
演出/曾根田愛 演出協力/信山E紘希
舞台監督・音響効果/林和佳奈 道具/手嶋由依・佐藤海斗
衣装/山下瑚波
劇場名/札幌・新さっぽろ サンピアザ劇場

縮図としての高校生たち

 沖縄での修学旅行の一夜、5人の女子の部屋での騒動。互いの小競いや鞘当てや仲直りが繰り広げられる。
 様々な個性が晒らけ出されるのだが、基本的には同じ境遇の同年輩だから、すぐに元に戻る。
 沖縄だから戦中・戦後の悲惨で困難な事実を学ぶ旅でもあるのだが、彼らは基本的に無関心だ。だが頭のいい奴は丸暗記で、聞いたことを鸚鵡返しにして関心を得る。如才のなさとそれで良しとする無責任な大人。
 仲間の関係が険悪になったとき、彼女らは、整然と並べられた布団を、それぞれの隅に動かして立て籠もる。
 それはまるで世界の紛争の縮小だ。しかもゲームをやるといつの間にか世界の紛争国を列挙する遊びになっている。
 エネルギッシュに騒ぎながら、自分たちのエゴが象徴化されそれが何気なく世界の紛争の実体を具体化させていく。
 何かと理由を付けて部屋へ出入りする男子たちや教員たちが戯画化された表現なのに対して、女子たちの演技はリアルなのに全く違和感がない。
 出演者/加藤あすか・遠藤雪乃・小松玲菜・井上乃彩・鎌田有紀・小島拓也・佐藤海斗・坂井克耶・手嶋由依・
曾根田愛・山木眞綾・山下瑚波・信山E紘希・白野実季
     ☆
 「決戦・賛否亜座の戦いU」というタイトルで、2校が競演、観客の投票で優劣を決めるわけだが、この二つの舞台を観て、作者が高名な人であったり、出演者に経験の深い大人が参加したり、かなりハンデがある。終演後に聞くと、ルールには全く縛りはなく何でもありのフリースタイルなのだそうだが見事に格差が出る。1観客としては答え難い投票制度だ。
 だが、とにかく真っ新に、すべてのハンデや理由を無視して僕自身が観た舞台そのものを、その通りに評価するしかないのだ。