演 目
うちゅうじんがでたぞ
観劇日時/12.03.17. 15:00〜17:20
劇団名/ハムプロジェクト
公演形態/全体興行
脚本・演出・舞台美術・音響/すがの公
照明/岩ヲ脩一 小道具・衣装/ハムプロジェクトと客演一同
宣伝美術/天野さおり・すがの公・井嶋マキ子
制作統括/井嶋マキ子 楽曲提供/SE―NO
協力/3ペェ団札幌・劇団千年王國・コンカリーニョ・
演劇公社ライトマン・横尾寛
企画・制作/札幌ハムプロジュエクト
劇場名/札幌・琴似 コンカリーニョ

混沌のお祭り騒ぎ

 会場へ入ると舞台の先端に泥臭いペンキでどぎつい色の看板が並んでいて、まるで田舎のお祭りのようだ。劇団員たちが総出で飲食物を売っていて呼び込みをやっている。
 この観客は飲食自由なのだ。最近、珍しくもなくなったが、ここはかなり本格的に、芝居の一環として組み込んでいるようにもみえる。それは12月に上演された劇団「もえぎ色」の『Tear Drop』にも匹敵する。
 さて芝居、総勢25人という大勢の登場人物たちが、揃いの汚れた背番号付の繋ぎ服姿でおそらく地下の監獄風の部屋で作業をしている。50センチ立方型位の大きさを中心にして、それより大きな幾つかの木製の箱を使って何かの作業をしている。そしてそれを監視している銃を持つ人たち……
 場面が変わって様々な群衆と、それに対立する統制者らしき人々、同じような経緯が場面を変化して次々と現れる。
 このたくさんの箱を使って大勢の人たちが入れ替わり立ち替わりリズミカルに音を出しながら、その箱を様々な舞台装置としてくみ上げながら、コロス役で進行するのは面白く、すべてのシーンで再現される。
 最後に群衆の中のアル中オヤジを、逃したのか追い詰めたのかが分からないのだが、すべて終わった後でひとり残ったオヤジが宅配便で受け取った酒をかろうじて我慢するシーンがあるのが何を語っているのだろうか?
 何人かが三角布に「死」と書かれた鉢巻きをするなど、あざとい説明過剰の場面が気になるが、全体は具体的な理解不能だ。
 宇由人が来るというデマと、現実の社会組織・構造との比喩なのか?
出演者 古崎瑛美・能登英輔・立川佳吾・天野さおり・彦素由幸・すがの公・大澤恵衣・小川しおり・渡辺友加里・木山正太・後藤克衛・飛世早哉香・石田純教・高橋雲・牧野千里・佐々木陽子・米澤春花・井嶋マキ子  東京支部=久松正博・竹屋光浩・佐藤広大・岡部宇洋
客演 長流3平・赤沼政文・セガワケイ