演 目
吐くほどに眠る
観劇日時12.1.7. 18:00〜19:50
劇団名/ガレキの太鼓
公演回数/第6回
作・演出/舘そらみ 舞台監督/森山香緒梨 美術/濱崎賢二
音響/田中亮太 音楽/森優太 照明/岩城保・山岡茉友子
衣装/中橋玲子・本間圭一 演出助手/原岡岳穂・日坂春奈
演出補佐/久保大輔 宣伝美術/大木瞳 WEB/池田宇大
制作/梅田桃・矢口友朗・森口さやか
制作補佐/鈴木明日香・工藤寛泰 モデル/伊藤幸子
企画制作/ガレキの太鼓・アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
芸術監督/平田オリザ
劇場名/こまばアゴラ劇場

女の半生記

 平凡な両親の元に生まれた少女が、大人しいが優しく年の離れた妹思いの兄に溺愛されて、中学・高校と進み、恋をし、結婚し離婚したが、常に自分が加害者であると思いこんで自分を追い込み自虐の日々を過ごしている。ただそれは一過性の気分の問題でしかなく、日常は親友で男女関係にだらしのない親友との堅い絆に結ばれている。
ある時、彼女は別の友人が自分を責めていると思いこみ発作的に彼女を高所から着き落とし死に至らしめる。
 こういう物語を、一人の俳優が語り、他の7人の俳優が役を次々と交代しながら絵解きのように展開する。
 あらかじめ用意されたたくさんの衣装を舞台上で着替えながら次々とシーンを繰り広げる。だから当然、同じ役の人物を次のシーンでは別の俳優が演じる。だが不思議なことに混乱はまったくない。むしろ一人の人物のいろんな側面が観られるような利点がある。
ただ、拘置所の尋問に答える形の独白する俳優の台詞が多すぎて、それを演じるシーンが絵解きのようになってしまったのは残念。それと彼女の殺人の動機が軽すぎて衝撃が小さいのも心残りだ。全編を通して、その期待が大きかったのに外された感じが残った。
 出演 井上三奈子・北川裕子・小瀧万梨子・高橋智子・富田真喜・南波早・由かほる・吉田紗和子。