演目 あらしのよるに
観劇日時/11.10.29. 11:00〜12:30.
劇団名/えるむの森
原作/きむらゆういち 脚本・演出/杉本明美
演出補/榎本玲子 演出助手/杉本瑠美 
演出協力/鈴木喜三夫 舞台監督/今野史尚 
照明/遠山洋魅 音響/沼本美和 音響協力/西野輝明 
音楽/Yukii 道具/Chans 衣装/浅利美樹子
劇場名/札幌・東区 やまびこ座

魅力の舞台、再演の問題点
 3回目の観劇で二つのことを感じた。
一つはラストに近く、ガブとメイが互いの関係性について深刻な哲学的な会
話を交わすとき、観客の幼子たちが理解不能に陥って、しばしば私語、特に
付いてきている母親に質問したり自問自答している囁きがきこえることだ。
 これまでの経験では、それらが僕の耳に入らなかったのか、観客の層が少
し年長で、そういう私語が出なかったのかは分からない。僕が冷静になった
せいなのかもしれない。
 もう一つは、メイとガブの逃避行のラストに近く、前述の会話が前2回よ
りも深くなっていたことだ。これは終演後に確認したのだが、むしろ台本は
短縮したのだそうだ。僕の観方がずいぶん曖昧でいい加減なものだったのか
を痛感したが、良く言えば、初見では僕が冷静になれなかったほど衝撃が大
きかったということであろうか?
 あるいは短縮したことで、くっきりと浮かび上がったと言うことであろう
か?
 ともあれ、この集団の、この物語に賭ける心意気に篤く同感するだけであ
る。