観劇日時／11.10.20.  19:00〜21:00
劇団名／劇団浪漫狂	
公演回数／第32回
演出・脚色／中村隆天　脚本／久間勝彦　照明／宇野和義
音響／石�ｱ公啓　舞台監督／鈴木征太郎
大道具／仁平祐也　宣伝美術／佐瀬勉　振付／ＫＡＮＫＯ
制作／劇団浪漫狂
劇場名／東京・恵比寿　エコー劇場

　男運の悪い若い女性二人（＝南貴子・渡辺和紗）が踏切自殺をしようとし
て偶然一緒になる。
　傷心館というホテルの１階にある喫茶店で打ち明け話をしていると、飛び
降り自殺失敗のオカマ（＝Ｊ田平）もやはり相手の男に裏切られていて、３
人は喫茶店のママ（＝山下明起）やアルバイトの風子（＝松下千佳）たちの
サジェスチョンで男たちに恐怖の復讐を仕掛ける。
　女たちとオカマの失意の経緯が延々と描写され、続いて復讐の計画とその
実行の次第がまた延々と演じられる。
　長いが決して退屈ではない。様々な小技を駆使して飽きさせないが基本は
良くある話を誇張したエンターテインメントだ。
　人はこんなに簡単に死のうとは思えず、もっと苦悩するだろうし、こんな
に簡単に復讐が成功するとは思えないのだが、それがいかにも納得させられ
るのが生身の役者が目の前で演じる演劇の魅力であり、役者の巧さが保証す
る。
　ぎこちない役者が演じると絵空事なって途中で退席したくなるのを、この
舞台は引き留める力を持っているのだ。これも演劇というか、この種の舞台・
演芸というかの魅力であろうか？
　それが何なのだ？という疑問は残るのだが、北海道では経験したことのな
いエンターテインメントな舞台であった。
　その他の出演者。
　復讐劇に協力する傷心館の常連たち＝鈴木達夫・藤澤太郎・森川千有
　復讐される男たち＝市川貴之・林里容・仁井基明
　その他＝岩倉龍兵・入谷剛司・奥津佳祐・兵頭健太郎・寿々翠・國枝大介