演目 親父の首輪
観劇日時/11.6.11.
劇団名/ザ・ビエル座
作・演出/記載なし。
念のためにホームページを見たんだけども発表はされていませんでした。 その他スタッフも一切記載なし。 劇場名/cube garden

予定調和の人情喜劇で昔の松竹新喜劇
 予定調和の物語で、いつか観たか聞いたかしたことのある懐かし
い人情喜劇で、その昔の『松竹新喜劇』を思い出した。
 頑固で妥協をしない大工棟梁の親父(=箕輪直人)、一人っ子で
孤児院で働くその娘(=木村愛里)、仕事が出来て気が利いて細か
な作業も得手な弟子のキッペイ(=雨夜秀興)。
 だが、この父娘はなぜか極端に仲が悪い。おそらく娘が初潮の時
に母が居ない父が盛大に祝い過ぎて、恥かしい思いをしたり、中学
生のころ日記を読まれたことが原因らしい。
 だがそれも父親から言わせれば、娘のことを本気で心配していた
からに他ならない。これも母親が居なくてキッペイが母親代わりを
していたからなのだという。
 キッペイは長じて、父娘二人の関係が心配になる。特に娘に恋人
が出来て、そのことで父娘の関係が悪化することに気が気ではない。
しかもキッペイは娘のことが他人ごとでなく、気になるのだ。
 あとはおそらくどういう風に解決するだろうか?という予定調和
の展開だ。これ以上言うとネタばらしになるので止めるが、ちょっ
と意外というか考えてみれば当然ともいう結末だ。
 娘を演じる木村愛里はよくTVでみるのだが、この舞台では小柄
だが鋭角的な存在が魅力的であった。