演目 みんな我が子
観劇日時/11.5.21.
劇団/北翔大学・北翔大学短期大学部(北翔舞台芸術)
公演回数/第13回定期公演
作/アーサー・ミラー 訳/倉橋健 演出/森一生
照明/鈴木静悟 装置/福田恭一 特殊効果/吉田ひでお
音響/服部正巳・五ノ井浩 富井昭次
ヘアメイク/藤原宏行・木越由紀子・神部麻美
学生スタッフ
舞台監督・演出補/宮下芳子・進知樹 
照明/今井翔太・阿部弥生 音響/森本早貴・五十嵐輝信
装置美術/大関莉奈・東亜美・兼子里美
衣装・メイク・小道具/宝来宏実・丸川由希・伊藤茉緒・
国廣真実・後藤萌美
制作/伊藤茉緒・小倉加奈未・後藤萌美・阿部弥生・東亜美・
今井翔太 他、北翔舞台芸術1年
劇場名/北方圏学術情報センター ポルトホール
出演/田崎康平・鹿内康平・野田頭希・高野紗綾・小川勇介・
山口健斗・荒木美意子・金美沙子・五十嵐輝信・
菊池優太・柿下華子・東亜美・國廣真実・坂本麻未・田中伶奈・
兼子里美。


近代古典の真摯な上演
 60年以上も昔の、第二次世界大戦終戦後のアメリカの地方都市。
戦争の後遺症を引きずっている3家族の悲劇的な物語。
 こういう暗い地味で悲壮な物語をキッチリと上演する若い学生た
ちの真摯な姿勢に熱く共感する。それと同時にこの学生たちの友人
や家族と思われる観客たちが、おそらく義理で観にきたのであろう
と思われるのだが、その人たちも静かにじっと見つめる姿勢にも感
動する。
 北翔大学では毎年、こういう実験的な公演を行って、いつもその
姿勢には感嘆している。
 だが今回、一つ疑問だったのは、男の役を女性が演じていたこと
だ。それも3人。おそらく男優が足りなかったのだと思うのだが、
ダブルの役で出演する男の役者が何人かいたのだ。役柄が合わなか
ったのだろうか?でも女性が男役を演じるよりは良いのではないの
か?
 女優も男役を演じることについては、そもそも役者はどんな役で
も人物でも創ることでは同じである、役者として一つの経験である
ともいえるが、この場合3人もいると、とても違和感が強く大きな
瑕疵と思わざるを得ない。
 逆にいえばそれほど、全体のレベルが高かったとも言えるのだが
……