演目/ファンキーモンキー・クラッシュ

観劇日時/11.3.6.
劇団名/怪獣無法地帯
上演回数/第14回
原作/呉承恩〜『西遊記』
脚色/棚田満・渡邉ヨシヒロ 演出/棚田満
照明/山本友佳 音響操作/若林宗由
舞台美術/劇団怪獣無法地帯 小道具/さくら
制作/要害里奈・シチュー山本
衣装/佐藤宏美 衣装協力/藤野羽衣子
劇場名/札幌・澄川 ラグリグラ劇場

知的ギャグの価値

 
孫悟空(=長流3平)の冒険旅行を、パロディにし損なったバカバカしい道中記大騒動の顛末。
仏典を求める旅の途中で、牛魔王(=日替わり・今日は南参)の一統に囚われた三蔵法師(=伊藤しょうこ)、猪八戒(=渡邉ヨシヒロ)、沙悟浄(=吉川直毅)らの一行は、秘密の宝庫に閉じこめられる。そこは財宝の宝庫だが、いったん入ると出るのは容易ではない。
そこで別の世界が始まる。それは西部劇であったり、銀河鉄道の夜であったりする。この場面のジョバンニとカンパネルラは、まさに三蔵法師と孫悟空であり、よい場面であった。
最後に法師は偽物で、乗馬(=濱道俊介)が実は本物の法師であったなど、ご都合主義の結末だが、その物語はほとんど意味がない。
孫悟空の話を借りて、どれだけバカをやれるかに賭けた舞台であり、ほとんどが意味のないが知的水準の高い、いわば高尚なギャグの連続であり、それがこの小さな劇場に満員の老若男女の爆笑・哄笑を沸き立たせていたのだ。
こういうナンセンス演劇も一つの大きな存在価値があるのであろう。僕も何だかなぁって思いながら結構面白がって楽しんではいたのだ。演劇って何だろうなあ。
その他の出演、金角大王=塚本雄介 
銀角大王=三戸部大峰 小龍=三宅亜矢 
仙人=奥泉慎太郎 キョンシー=長谷川碧 
レンジャー=柳瀬泰二 紙芝居屋=城島イケル