演目 俺は…騙されやすいのかも知れない
観劇日時/10.6.26.
劇団名/劇団 平成商品
上演形態/ZOO10 参加公演
脚本・演出/きむらゆうか 照明/相馬寛之・稲田佳
舞台美術/FUKUDA舞台 イラスト/福原明子
プロデューサー/弦巻啓太
制作/シアターZOO演劇祭実行委員会
劇場名/札幌・中央区 シアターZOO

虚無の群像
挫折してフアミレスでアルバイトをする男。そこに集まる一癖も二癖もありな
がら普通ではないが結局は善意な人たち。そしてその中で成長するアルバイト
の男。
だがこの物語の中に何があるのだろう? 喧噪と自己主張が延々とめまぐるしく
描かれて疲れるだけだ。葛藤としてのドラマの要素が薄くナンセンスな喧騒が
あるだけで、そのナンセンスすらなんの意味もない。ナンセンスとは、そのナ
ンセンスの存在に意味があるから成り立つのだが……
若い観客たちが、感情移入しているらしいことが不思議だった。彼らはこの物
語から何を得ているのだろうか? 僕には単に面白可笑しく一時を過ごしている
だけにしか思えないのだが……
青春群像という触れ込みだが、この虚無は、青春の苦悩も挫折も底が浅く通り
一遍であり表面的であり退屈する。