演目 神様と泥棒
観劇日時/10.6.20.
劇団名/3ペェ団 札幌
照明/長流3平 音響操作/吉田菜穂子・小林沙亨
音楽協力/ラバ 効果音協力/中井孝太郎 
舞台/忠海勇・濱道俊介・三戸部大峰
制作/3ペェ団 札幌・有澤幸江
劇場名/札幌・西区・琴似・レッドベリースタジオ

寓話的な物語
山深い大きな沼の岸辺にある寂れた観光地。その一番奥の売店小屋に、ある夜
泥棒が入る。
その店の主人夫妻と二人の泥棒の戦い。後妻と父親に置き去りにされた女の子
が古井戸に落ちて妖怪になる話。その妖怪とこの地に新しく赴任した新米神様
との交流。
店主夫妻の暗い過去とその裏面。最後に夫妻は逮捕され、少女の本当の父親は
死んで彼女のところへ来る。
こういう一種の混沌とした小さな世界を描くわけだが、もしかしたらかなり面
白い芝居になりそうな要素をもっているにも関わらず退屈だ。
なぜか? ダラダラと物語が進むからだ。展開にメリハリがない。神さんの位
置が曖昧だ。どういうスタンスにいるのか分らない。妖怪になった少女と店主
夫妻の関係が見えないことなど。
纏めると台本に物語展開の説得力が薄く、演出にメリハリとスピード感がない
からだと思う。才気溢れる長流3平らしからぬ作品で、残念な舞台であった。
劇団員を主体としたキャスト構成と、客演者を主体としたキャスト構成の2班
での上演だが、都合で劇団員主体の舞台を先に観て、客演主体の舞台を観る意
欲を失った。

出演者 女の子=荻田美春 
かみさん=しちゅうやまもと 
泥棒1=柳瀬泰二 泥棒2=瀬川圭介
ケンスケ=忠海勇 えりこ=長谷川碧 
父=城島イケル 母=村瀬有香 警官=城島イケル
保健所職員・山内=長岡登美子 神=濱道俊介
解説=長流3平