演目 紅玉
観劇日時/10.6.4.
劇団名/シアター・ラグ・203
公演回数/50分シアター vol 4
作・演出/村松幹男 照明/佐藤律子 音響/伊井章
音楽/今井大蛇丸 宣伝美術/久保田さゆり
受付・会場/乙川千夏・福村まり・伊東笑美子
制作/たなかたまえ・田村一樹・高橋和希  &シアター・ラグ・203
劇場名/札幌・南区・澄川 ラグリグラ劇場

推理エンターテインメント
推理劇だから物語を詳細に書くわけにはいかない。中堅らしい宝石商会社の展
示内覧会で、社員のジュエリーデザイナーが控え室で殺害された。
外部からの侵入犯か、内部の人間の犯行か? 幹部社員6人全員が一堂に集め
られて先ず事情を聞かれる。その後一人ずつ順番に事情が聞かれる。
尋問するのは、担当の刑事・澄川敏夫(=村松幹男)と、彼の個人的な関係で
は妻であり、今回も委託された名私立探偵である青木澄子(=田中玲枝)の二
人が推理を絞り込んでゆく過程を描く。
普通こういう話は、微細なところで論理的ほころびが気になる部分が結構ある
のだが、ここにはそれが無かった。すべてキチンと辻褄が合うのだ。だから観
ていて楽なのだ。素直に思考を没頭させて推理を先へ進めることができる。エ
ンターテインメントとしては上質であろう。
お決まりの人間関係のドロドロで犯人が決まるのだが、結末はいささかあっけ
ない。50分という制限を付けたらしいが、結局、上演時間は70分かかった。だ
が決して長くは感じられなかった。面白いものは時間の長さに関係はない。
むしろもっと途中経過を複雑にして迷路を巡らせた方が面白くないか? 退屈さ
せない程度に……
出演は、社長=斉藤わこ。財務担当副社長=湯澤美寿々。セキュリティ担当副
社長=柳川友希。プランニングチーフ=吉田志帆。
セキュリティスタッフ=久保田さゆり。プランニングスタッフ=瀬戸睦代。