演目/THE SCHOOL OF THE RINGS  -road to Abashiri-

観劇日時/10.2.26.
劇団名/第10次 笑いの内閣 
作・演出/高間響 スタッフ/約23名 キャスト/約36名
劇場名/シアターZOO

熱血青春学園物語

 
いきなり舞台いっぱいに造られたプロレスのリングで延々とプロレスの試合が行われる。そして話は本題の美唄水産高校演劇部に移る。そんな高校があるか!
この演劇部は去年、地区大会で敗退したことが残念で堪らない。部長は昨日観たプロレスに刺激されて、プロレスを組み込んだ演劇をやろうと提案する。その昨日見たのが劈頭に見せたプロレス試合である。
シナリオ通りに演じられ、鍛えられた肉体で表現するプロレスは演劇と共通する要素が多いという考えだ。
しかし半分の部員はバカバカしいと考えて反対する。残った4人の部員たちは、部長を支持して具体策を考える。
プロのレスラーにあの手この手でコーチを頼む。一方様々な経緯から柔道部も巻き込み、反対した部員も意気に感じて復帰し徐々に地区大会優勝を目指して炎の特訓を積む。
その演劇のストーリィは、岩見沢市に合併をされそうになる美唄市や栗沢町などが、その反対運動をプロレスで決着をつけるという荒唐無稽の話だ。
話は荒唐無稽だが、この演劇部たちの熱意は、正に青春熱血学園物語そのものだ。それはそれで単純・純情で面白い。
そして特筆すべきは、女子を含めてプロレスをかなり本気で訓練して見せていることだ。簡単にギブアップしない。反攻そして再反攻の連続はリアリテイがある。
だが所詮は付け焼刃、良く見るとかなり怪しい動きや技が頻発する。だから本物のように次から次と試合が行われると食傷する。飽きる。2時間半の上演時間のうち、ほとんどこのプロレス紛いを見せられると退屈する。本物のプロレスならきっとこの位では足りないのかも知れないけれども……
時事ネタやご当地ネタのギャグが洒落ている。