演目/

観劇日時/10.2.17.
劇団名/シアター・ラグ・203
作・演出/村松幹男 音楽/今井大蛇丸
音響OP/高橋和希 照明OP/瀬戸睦代 
宣伝美術/久保田さゆり
劇場名/ラグリグラ劇場

先読みされていないか?

 
この良く出来たエンターテインメント物語りは、何度観ても巧くサスペンスとして組み立てられていると思うのだが、今日の観劇でフト余計なことを考えた。
それは、男(=村松幹男)が自分の計画を隠そうとすればするほど観客は不自然だと思い、女(=斉藤わこ)が疑惑を持つと同時に観客は、女とは別の、本来は男が考えている目的を先読みしてしまわないかと思ってしまったのだ。
もちろん僕は最初に観たときには全くそのような先読みは出来ず、ひたすら女と同じように男に対する疑惑を追い駆けるのに精一杯であったのだが、ひょっとしてある観客は男の本当の目的を感じてしまうのではないかと余計なことを考えてしまったのだ。
だがそれは逆に言うと、この戯曲がそういう風にも読めるという幅の広さを内包しているとも思えるのかもしれない深さがあるとも言えるのかもしれないのだ。