演目/悲しいことは数々あれど……

観劇日時/09.12.17.
劇団名/演劇ユニット プレーヤーズ ヘブン
公演形態/旭川・下北沢で2作品2劇場公演
作・演出/川田旭 舞台監督/川谷孝司 
舞台美術/川谷大道具 照明/池田憲昭 音響/土井嘉恵
劇場名/旭川・シアターコア

TVサスペンス

 
確執する兄弟(=高井尚樹・森田仁)、弟は高校を卒業するとすぐ家を出て、それから30年以上も音信不通だ。
母が亡くなったので妹(=三上和世・Wで加藤敦子)が東京から来ている。長兄は未だに独身で、この古い家を守り、特に母が大事にしていた花壇を異常に守り続ける。妹はどうも家庭が崩壊寸前らしい。
兄が留守のところへすっかり変貌した弟が現れる。始め分らなかった姉も話していくうちに弟だと思う。兄弟愛とその底にどろんと澱む金銭欲、それらの関係が徐々に分ってくる過程がサスペンス調で展開される。
不自然な成り行きも散見されるが、兄と弟の確執に付込む弟と称する実は見知らぬ男、秘密がばれるのを必死で守ろうとする後ろ暗い兄、ひたすら弟を案じるちょっと軽薄な姉。
それらの関係は巧く表現できているが、良く出来たTVドラマの域を出ない。底が浅いのだ。
喫茶店のウエイトレス(=岡田美保)が面白い。