演目/月夜の告白

観劇日時/09.10.17.
劇団名/夫婦印プロデュース
作・演出/水谷龍二
照明/五十嵐正夫 音響/原島正治 舞台美術/松野潤
舞台監督/武川喜俊 
宣伝美術/立川明 宣伝写真/二石友希
企画・制作/アルファエージェンシー・石井光三オフイス
劇場名/新札幌・サンピアザ劇場

観ないと分らない魅力

 
お見合いパーティで知り合った中年男女の物語。薬剤師の女(=竹内都子)が住む、東京郊外の住宅地の公園、おそらく晩秋の夜……
そこへ、パーティのときにスイーツが好きだったという以外には何の共通点もなかったサラリーマンだが遊び人風の男(=菅原大吉)がさり気なく尋ねてくる。
お互いに気の合わないと思っているはずの二人、でも何となく男は女に関心を持っているらしい。その攻防が延々と続く。
女も最初の気持ちがところどころで微かに変化していく。その微妙な変化の何日かを、晩秋の夜の公園を舞台に繰り広げられるのだ。
ラストはハッピイエンドになるわけだが、この芝居を物語で説明してもほとんど意味はない。こういう二人の心理の動きを同化したり反発したりして、観客は観客で芝居の展開を一喜一憂して楽しむことであろう。
そういうことでは、実に巧く創られていて、脚本といい、演出・演技といい、ドップリとこの世界に連れていってくれる。寂しい中年独身の男女の駆け引きと本音の姿が実によく表現されていて楽しめる。
それだけのことだと言ってしまえば、それだけのことなのだが、生きているって、そういうことでもあるんだよなと、納得してしまう魅力が確かにあるのだ。
そしてそれは理屈ではないお芝居の楽しさでもあるのだ。特に役者と観客が同じ空間で呼吸をしている生きているというライブならではの感覚の面白さの要素が大きいのだ。