演 目 神の子供達はみな遊ぶ 観劇日時/09.4.19. 観劇日時/09.4.23. 劇団名/弦巻楽団 公演回数/# 8 1/2 作・演出/弦巻啓太 演出助手/小林花絵 演出部/佐藤春陽菜・石川藍・塚本智紗 照明/稲田桂 音響操作/小林花絵 衣装/佐々木青 制作・印刷物/石上エリ 劇場名/シアターZOO |
消化不足のコメディ 薄暗い喫茶店。テーブルが1脚と椅子が4脚。地味な女・あずき(=下河原由起子)が一人座っている。そこへ雑誌記者・石原(=藤谷真由美)が尋ねてくる。あずきは、石原が長い間探していた20年前に突然解散、消息を絶った元超能力アイドルグループの一人のその後の姿だ。 あずきは、実際には超能力なんて無いのに大人の金の世界に操られていただけで、今の生活を静かに送りたいと言うが、石原の巧みな誘導と脅迫によって、この席に出て来るだけは出た。 そこへ元・グループの一人・ヒロポン(=塚本雄介)が突然出て、「秘密はバラスな」と半暴力で阻止しようとする。 さらに、もう一人・ミーヤ(=橋本久美子)が現れ、彼女はもう一度あの華やかで経済的に良かった世界に戻りたいと宣言し、石原の取材に応じようとする。 解散の理由は、実はリーダーの独裁・横暴に反抗した結果だったという理由が告白される。だがそれは事実だったのか? さらにそのリーダーのその後はどうなったのか? 彼ら4人が殺害したのではないのか? 実はここのマスター(楽太郎)もその一員であったのだが、 ここで僕は、このマスターが実はリーダーなのではないのかと思った。 4人は過去を隠すことと事実を全部告白することの理非を巡って二転三転する。石原は巧みに4人を操って何とか事実を掴もうとする。ここで僕はさらにこの石原がリーダーではなかったのかという疑問を起こした。 しかし物足りないのは、大人たちの金本位に騙された、操られたという視点が途中で消えてしまったことに大きな不満を抱く。ともかく彼らは当時9歳の子どもだったのだ。 さらに石原も猛烈なフアンだったのだが、父親にメンバー入りを強制されて悩んだという経験を持つ。 僕はこの手の話が好きで反転さらに反転する迷宮探索がとても面白いが、この二点が消化不足なのが不満であり、もっと練りこんで長くして迷宮が迷宮を呼ぶ展開にしたらもっと面白くなったのではないかと思われる。 |