演 目
だって仕方ないだろ。斜陽なんだから。/太宰と遊ぼう 遊戯祭
劇団名/劇団 七転八起
作・演出/わたなべたけし 照明/高橋正和 
音響/中井孝太郎・市原晶 舞台/藤田厚子
美術/たかはしひろこ 
小道具/三原則和・村上僚・有涼奈美
大道具/斎藤弘紀・増山明 衣装/妹尾まゆみ・山本寛子
音楽/幹子三木雄F 制作/前安井静香・秋道唯
出演/三原則和・山本寛子・前安井静香・秋道唯・市原晶・
落合亜由美・妹尾まゆみ・村上僚・藤田厚子
特別出演/橋口幸絵・赤沼政文・堤沙織
劇場名/ことにパトス

現代のダメ人間たちの戯画化

 それぞれが5色のユニフォームを纏った宇宙戦士5レンジャーを擁する、インチキ芸能社に集まる金儲けだけを考えている男女が、行き詰まって一穫千金を企むが、その相手が一枚上の、かつての同士が顔面整形した男だったという話に、宇宙人に襲われたメキシコ人のバンジョウ弾きとその恋人が絡んでくる。
『斜陽』を『桜の園』と読んだ慧眼は素晴らしいのだが、いささか戯画化し過ぎたようだった。宇宙人の件が荒唐無稽で白けるだけであり主筋との違和感があり過ぎる。この宇宙人とメキシコ人とその恋人は、それらを装った別の一味かと思って見ていたのだが……
青レンジャーの役者の発声がナチュラル過ぎてこんな小さな劇場なのに、言っている台詞の意味が不明なのは致命的な傷だった。