演 目
ビデオ上映/OKUJO ドゥムズデイズ マシーン 
鑑賞日時/08.7.26. 上演日/89. 9.20.〜23.
劇団名/デパートメントシアター・アレフ
公演回数/第15回
作・演出/萬年俊明
制作/デパートメントシアター・アレフ
PRODUCE/北海道エスター梶E鰍d&A 
演出助手/E・アキラ 舞台監督/たなかたまえ 美術/岡貞光・アートギルド・アレフ
音楽/ATOMIC・HANDYCAPS なかのうたこ 小林加奈 萬年俊明
照明/賀川信 衣装/小夜女工房
ビデオアート/伊井章 SFX/吉田ひでお メイクアート/こんあいこ
装置・マシン製作/ALEPH・PROJECT
出演/村松幹男・斉藤わこ・月居典子・小林かん子
平井伸之・小林由香・今井一隆・福村まり・星野正人 ほか
劇場名/エスタープラザビル 特設会場
上映劇場名/ラグリグラ劇場

明るい終末の虚無感

 街が、すべて砂漠になるという恐怖と諦観を重く含んだ終末思想が基本なのだが、その重い主題を様々な夾雑物を孕みながらスピードある展開と諧謔味を交えて2時間の長丁場を一気に見せる。
圧倒的なエネルギーと時間と金とを使って創ったこの壮大な虚無感を表現した仕事って一体何なんだろう? と、不思議な思いに圧倒され魅了される。
これは僕の知る限り『劇団・新感線』と似たような感覚であると思われるが、この二者の間に接点があるとは思われないのだが……
ビルの屋上に大きなドーム形の装置を作り、そのドームを開くと色んな仕掛けが施されていて、その度に銃撃戦が繰り広げられ、爆薬が破裂し果てしなく闘争が繰り返される。
野外のビルの屋上だから、眼下にはネオンが点滅し、電車の明るい窓が疾走し、期せずして大都会を背景にした物語を演出した効果は抜群だ。
しかしその光景は今、どういう風に変わったのだろうと思い、20年前からどう変ったんだろうかと思うと暗澹とせざるをえないのだ。