演 目
リアカーティジボジダ《リアカーがひっくり返る》
観劇日時/08.7.4
劇団名/コーポラル シアター モムコル(韓国)
演出/ユン・ジョンヨン 企画/シン・ミョンファ
出演/キム・ジョンウン=ミン・ギ=川添和寛
ウイ・ソンヒ
劇場名/コンカリーニョ

コンテンポラリィ・ダンス

 コンテンポラリィ・ダンスというジャンルの明確な規定は知らないが、僕のイメージでは、「物語のあるダンス」と言うことではないかと思っている。
もちろんクラシックバレーにも物語りはあるけれども、それは新作以外は良く知られた物語であるし、だからクラシックバレーは、その物語を鍛錬された肉体を極限まで使って表現するのであり、それは演劇における歌舞伎の位置に似ていると思われる。
それに対してコンテンポラリイ・ダンスは、その物語は観る者の想像でしかないが、確かに何らかの物語が秘められているというのが僕の理解である。
この『リアカーティジボジダ』は、男女4人と一台のリアカー、そして小道具として全員が担いでいる大きなクッション、靴磨きの道具とジャグジーを演じるボールと林檎である。
リアカーと大きなクッションを曲芸のように使って、様々な状況を演じるが、なかなかその物語は見えない。
台詞はほとんどないが、朗誦のような言葉は韓国語だから全くわからない。
貧しい時代に庶民の象徴であったリアカーを使って希望を表現したと解説にあったが、確かに様々な演技といつも明るい表情はイメージを膨らます。そういう単純な力強さがこの舞台の最大の魅力であろうか。