演 目
ビデオ上映/The End of ALEPH 〜アレフの終焉〜

観劇日時/08.6.28.
劇団名/デパートメントシアター・アレフ
公演回数/第14回
作・演出/萬年俊明 演出助手/たなかたまえ 
舞台監督/小林加奈 音楽監督/冨井昭次
照明/賀川伸 美術/岡貞光 衣装/小夜女工房
出演/斉藤わこ・村松幹男・高橋あや・月居のり子・川野きょうこ・湯沢みすず・小林かん子
伊勢谷比佐子・金あいこ・萬年俊明・ほか。

虚無のエネルギー

 「世界は舞台、人間は登場人物」というシエクスピァの言葉の通り、歴史は作られるのではなく作られたシナリオ通りに人間は生きていくのである、という虚無的な物語である。
紫の雨とは放射能を含んだ死の雨。アレフの終焉は世界の終焉であるという、芝居と現実をリンクさせながら、救いのないニヒルな物語を延々と展開する。
だが結局はそのシナリオを書いたのも人間であり、演じるのも人間であるということに救いを暗示したのか?
そういう世界を、狭い空間に飾りこんで特殊装置を仕込んだ舞台装置と、ギャグをふんだんに使ってエンターテインメントの皮に包んで描いたエネルギッシュな表現。この壮大な悲劇の荒唐無稽とも思われる笑劇としての描き方に『劇団・新感線』と共通の志と情熱とを感じたのであった。


■■6月の推薦舞台■■

今月もたくさんあって、『双葉のレッスン』『杭抗』『鳥瞰図』など捨てがたいものも多いが、あえて次の三点に絞った。


☆ 夕坂童子              唐組

☆ 授業                 東京乾電池

☆ Sui Site              劇団 イナダ組