演 目
絡ませたり縺れさせたりしたら ほどかないとダメだよ!!

観劇日時/08.6.13.
劇団名/ノーティーボーイズ
公演回数/12th ACT
作・演出/大和 舞台監督/深見信生 
照明/池田圭子・柳本友紀 音響/土屋由紀
舞台美術/鈴木浩二 宣伝美術/KOCHI
VTR/滝沢浩司 企画・制作/劇団ノーティーボーイズ
劇場名/東京・中野 ザ・ポケット

風俗喜劇

 タイトルを読んだときは、シチュエーションコメデイかと思っていた。実はそれほどでもない。単なる風俗喜劇でしかない。
僕の考えるシチュエーションコメディには厳としてその裏にメッセージが存在する。風俗喜劇には単に世情を面白可笑しく見せるだけでメッセージ性が弱いと思われる。この芝居はまさにそれだ。熟練の演技者たちはそれなりに面白く見せたがそれまでのことである。
身勝手な男・椎名良平(=中島大和)の自分勝手な論理にもかかわらず、懸命に着いて行こうとする女・三浦菜々(=三原珠紀))。気弱で力のない男・桑田定男(=芳岡謙二)を巧く引っ張って生活を安定させようともくろむ中年女・臼井幸子(=伊佐美紀)。男たちは親友である。
一方、男の弟・椎名公平(=古宮基成)はこれも身勝手なフリーターで、その彼女・小川美沙(=宮田真帆)は何も考えていないようなバカ女である。
この三組の駆け引きが、出入りの電器屋(=滝沢明弘)や奈々の兄でこのマンションのオーナー(=峯村純一)や幸子の娘の高校生(=中丸智恵)まで巻き込んで縺れに縺れる。
だが、内容が薄いので退屈する。
 この小劇場は、中野の住宅街の真ん中にある、先の小劇場「MOMO」の横向かいにあって、昔のB級映画の常設館のようにこのような演目で互いに競っているようなのだ。MOMOは60人くらい、ポケットは100人くらいのキャパでいつも満員のようだ。