演 目

観劇日時/08.3.22.
劇団名/劇団千年王國
公演回数/第1177回 札幌市民劇場
作・演出/橋口幸絵 美術/高村由紀子 照明/青木美由紀
音響/大江芳樹 衣装/佐々木青 舞台監督/尾崎要
舞台監督助手/佐々木祐也 演出助手/遠藤有紀 
演出部/橘亜樹良 衣装進行/松下奈未 
小道具/石本春香・JAMANI 宣伝美術/山本美里 
制作/青木美由紀・山崎美世・堤沙織

革命幻想としての花

 戦時下のある街のカフェ。すべての人が死を目前にしていた。工場で働く女たち(=坂本祐以・川瀬佳奈江・平澤朋美・長崎睦子)が毎夜通う場所。ここを一人で切り盛りする老婆(=村上水緒)。
そこへ廃人としてしか扱われないサナトリウムから脱出したタケオ(=赤沼政文)が逃げ込んでくる。そこには同じ病の少女(=榮田佳子)が居た。二人は残された時間を古ぼけた写真機で記録する作業に没頭する。
夜になると、大きな壁時計の裏の隠し部屋からアナキストの少年(=柴田智之)と奇跡をもたらす少年(=佐藤素子)が現れる。彼らを追う憲兵(=長流3平)。
究極の世界で必死に生きる青春物語。革命を信じて花の世界を目指す若者たち。そういう状況の中での生き方は過去の世界ばかりではないのかもしれない。
最後に戦後の希望の再会シーンが演じられるが、これは蛇足ではないか。