演 目
ボクサー
観劇日時/08.1.30.
劇団名/Theater・ラグ・203
Wednesda Theater Vol.18
公演回数/Vol.18
作・演出/村松幹男 音楽/今井大蛇丸
音響オペ/柳川友希 照明オペ/平井伸之
宣伝美術/久保田さゆり
劇場/ラグリグラ劇場

様々な印象

 ボクサー役の田村一樹は、筋トレ・減量・禁酒を半年間続けるというストイックな役つくりの結果、それらしい肉体を作り上げた。その至上主義にまずは素直に感動する。
今日が三回目の観劇。蝉の鳴き声が、2回までは単なる1945年8月15日の心象であったが、今日は様々な時代の転換期の合図のように感じられた。
さらに赤ちゃんの泣き声は、かつての恋人(=久保田さゆり)が肌身離さず持っている縫いぐるみの腹から出てくる位牌と共に過去への想いであろうか。
ばあちゃんの思い出とは、土俗的な感覚と体制との軋轢とみるのは牽強付会であろうか? しかしそういう様々なイメージを想起させる力があるのがこの戯曲、そして村松戯曲の大きな魅力なのである。だがそういう連想が人物たちのドラマとしての絡み合いから生じるよりも、主に台詞によって語られたり効果音などによって感じられる種類のものであることが物足りない。
だがさらにしかし、これらのことを三回も観なければ分らないというのも、僕の感性の弱さを自ら認めたということでもあろうか……



 1月の推薦 

今月は観劇数が少なかったが、良い舞台が多かった。

☆ ボクサー    シアター・ラグ・203 水曜劇

☆ わが闇             NYLON100℃
 
☆ NO FUN           イナダ組