演 目
NO FUN セヴン・メンズ・バトルロイヤル
観劇日時/08.1.19.
劇団イナダ組プレゼンツ
脚本・演出/イナダ 演出補佐/江田由紀浩
照明/高橋正和 舞台/フクダ舞台 音響/奥山奈々
音響協力/ARASHI 振付/工藤香織 映像協力/山田まさる
舞台部/中村ひさえ 宣伝美術/小島達子 
宣伝写真/奥山奈々 衣装/種村みゆき・服部悦子
制作/小柳由美子・根井聡子・岡田まゆみ・新浜円・駒野華代
劇場/コンカリーニョ

何が面白いことなのか

 ある会社で企画会議をやっている。何かすこしふざけたような雰囲気だ……一転するとそれは大学生の劇団の稽古風景であった。会社で偉い奴が劇団では新人だったり、会社で下っ端が劇団では上級生のベテランだったり、二つの集団の序列が微妙に入れ替わっていたりする。
力関係でヒエラルキーが交替したり、それが劇団の序列に微妙に影響したり、会社の会議と劇団の稽古を交替に見せる。
どっちの景も舞台装置は全くない、ひたすら裸の素舞台の中で演じられる。激しい音楽のBGMだけである。
NO FUNとは「面白くない」ということらしいが、日本語で「不安」のイメージも感じられ、作者・イナダの若かりし頃の心象風景でもありそうだ。当日パンフレットに本人の学生時代の思い出が書かれている。
まさにこの戯曲はそういう時代の「NO&不安」であり「NO FUN」であろうか……
心象風景としては面白いのだが、視覚的には余りにも無機質でありエンターティンメント性に欠けて少々辛い。