演 目
動 機
観劇日時/07.12.2
劇団名/風蝕異人街
公演回数/10周年記念公演第4弾
作/ギィ・フォワシィ 
構成・演出・照明・装置/こしばきこう
舞台監督・照明操作/石山貴章 音楽/Abt
音響プラン/MIKI 音響操作/瀬戸よしこ
宣伝美術/MIKI スタッフ/山影敏枝・ヤモトユイ
制作/実験演劇集団「風蝕異人街」
劇場/アトリエ阿呆船

やはり失敗作だろうか

 この集団は「演劇実験室」だから、今までも様々な実験的な舞台を創って来た。舞踏の要素の強い演目では、その特異性を遺憾なく発揮してユニークな作品を魅せてくれた。
ストレートプレイで印象に残っているのは『授業』であった。ストレートプレイではあっても、リアリズムではないから、そこを意識して得意の舞踏的演技がうまくマッチしていたのだ。
今回もそれを期待したのだが、残念ながらこの演目では、すれ違ってしまったようだ。様式化が滑って説得力がないのだ。
前週の『動機』上演は若い役者だったので、巧く行かなかったと思い、今週のベテランと新進気鋭のコンビ(=三木美智代・宇野早織)による『動機』に期待したのだが、結果は同じだった。計算違いをしたのだろうか?
何が違ったのかはよく分らないが、『授業』のときのあの不気味なサスペンス感がなく、リアリティの欠落だけしか感じられなかったのは至極残念であった。
この様式的表現と、戯曲の一風変わったリアリズムが、上手く噛み合わなかったという印象が強かったのだった。