演 目
E.T.― Elevator Trick
観劇日時/07.11.14
劇団名/Theater・ラグ・203
Wednesday Theater vol.3
作・演出/村松幹男 宣伝美術/久保田さゆり
音響オペ/吉田志帆 照明オペ/平井伸之
出演/石田弘幸(=柳川友希)・須田佳子(=久保田さゆり)
劇場/ラグリグラ劇場

役の年齢の不思議

 この芝居、初演・再演・再々演と演じ続けられ、僕は初演を観ていないけれど再演と再々演を通じて10回近く観て、その都度さまざまな発見があって、これもシアター・ラグらしい芝居だ。
話は、5日続きの連休を明日からに控えた前日の深夜、残業を終えた大企業の二人の男女の社員が偶然エレベーターに乗り合わせる。この二人は同じ大会社の社員だから何となく顔見知りではあるが、その程度の間柄である。
事故でエレベーターが21階と22階の中間で緊急停止し、非常電話も携帯電話も通話不能、密室での若い男女の話だが、想像されるような筋書きにはならない。
だが意外な事実が現れドンデン返しが待っている。また上演される可能性が高いので、それ以上は話の内容を紹介できないが、今回の発見はまったく別なことだ。
再演の男は鈴木亮介で女は坂井秋絵、実年齢はおそらく鈴木亮介の方が上だと思うが、年下に見えていた。
今回の男は柳川友希、女は久保田さゆりで、これは実年齢も見た目も男が年下だ。前回に観たとき念のために柳川友希に何歳で演じているのかを聞いてみたところ29歳を設定しているとの答えだった。すると僕の見立てでは女は32・33歳くらいという感じで観ていた。僕はずっと女の方が年齢は上だと思っていた。
ところが今日の終演後、劇団の人たちと話していて意外なことを知った。設定では男の方の年齢が上なのだそうだ。そうなると僕のイメージがすっかり変ってしまう。話の内容にはほとんど関係がないように思えるが、まったく違う雰囲気の話のように思えてしまうのが不思議だった。