演 目
西線11条のアリア
観劇日時/07.9.23
劇団名/劇団TPS
公演回数/シアターZOO企画 第24回公演 全道ツアー
鷹栖町自主文化事業
作・演出/斎藤歩 照明/熊倉英記 音響/百瀬俊介 舞台監督/尾崎要 舞台スタッフ/黒丸祐子
宣伝美術/若林瑞沙 制作/横山勝俊・新堂猛・横尾寛
ディレクター/斎藤歩 プロデューサー/平田修二
劇場/たかすメロディーホール

こじんまりとした印象

 06年1月の初演である。当時の感想を読むと、この停留所に集まった人たちのことより、吹雪の描写にほとんどを使っている。なぜかというとこの人たちの生活の背景があまり分らないからだと書いてある。
逆にいうと、それくらいこの吹雪の表現はインパクトがあったのだった。マンガチックな表現だが、かつて僕が観た舞台に雪が現れた芝居を思い出して、それらが心情を形に表わしているのに対して、この舞台の雪は大自然そのものであり、却ってそれが登場人物たちの心象であろうと書いている。
ところが今回の舞台はその肝心の吹雪の描写が何だかこじんまりとしていて強烈な力が弱いのだ。おそらくそれは劇場がZOOと違って普通の300人キャパシティという広さに、吹雪の力が拮抗出来なかったからではないのかと思われる。
それが感じられないと、この人たちの旅立ちの心境が曖昧になってしまうのではないのか。